築地体五号かな

築地体は明治初期から1938年まであった大手活字メーカー「東京築地活版製造所」の活字書体の総称です。写植やデジタルフォントの感覚だと理解できないところですが、戦後普及したベントン彫刻機の出現までは、職人が手作業でリアルサイズに直接彫った母型の拡大縮小はできませんでしたから、同じメーカーの明朝体でも活字の大きさによってデザインが異なっていたのです。現在フォント化されてレトロ風としてよく使われるこの仮名は五号(10.5ポ、14.8Q)の活字の書体なので、本来であれば10.5ポ固定で使うべき書体です。写植機メーカーの写研などがこの築地体を手本にそれぞれの明朝体を作り出しました。ほかにも四号(旧四号、13.75ポ相当)や初号(42ポ相当)の仮名書体が有名です。(Сент. 2023 г.)